カフェのメニューで見かける「ハンドドリップ」「フレンチプレス」「エスプレッソ」。どれもコーヒーの淹れ方の名前です。
同じ豆でも、淹れ方が変わると味わいは驚くほど変わります。すっきり軽やかにもなれば、とろりと濃厚にもなる。
この記事では、代表的な淹れ方6種類の違いと、家でも始めやすいハンドドリップの手順、おいしく淹れるコツを紹介します。
淹れ方は大きく6種類
コーヒーの淹れ方は、「お湯を通して濾す」か「粉をお湯に浸ける」か「圧力をかけて抽出する」かで、味の方向性が決まります。
ハンドドリップ
紙のフィルターに粉を入れ、上からお湯を注いで濾す淹れ方です。すっきりとクリアな味わいで、淹れる人の手加減によって味が変わるのも面白いところ。豆の個性をじっくり味わいたい人に向いています。
フレンチプレス
粉をお湯に数分浸けてから、金属フィルターを押し下げて抽出します。紙で濾さない分、コーヒーオイルまでしっかり出るので、まろやかで濃厚な味に。豆そのものの味をストレートに感じたい人におすすめです。
エスプレッソ
細かく挽いた粉に高い圧力でお湯を通し、30秒ほどで一気に抽出します。少量でとても濃く、表面にはクレマと呼ばれる泡がのるのが特徴です。ラテやカプチーノが好きな人には欠かせない淹れ方です。
サイフォン
フラスコの蒸気圧でお湯を押し上げ、粉と混ぜてから濾す淹れ方です。香りが華やかで、味はクリア。理科の実験のような淹れる様子も楽しめるので、喫茶店の雰囲気が好きな人にぴったりです。
エアロプレス
注射器のような筒に粉とお湯を入れ、空気の圧力をかけて押し出します。すっきりしつつもコクがあり、短時間で淹れられるのが魅力。手軽さとこだわりを両立したい人に向いています。
水出し(コールドブリュー)
水に粉を8時間前後浸けて、じっくり抽出する方法です。苦みや酸味がおだやかで、まろやかな甘みが感じられます。夏はアイスコーヒー派という人や、苦いコーヒーが苦手な人におすすめです。
迷ったら、まずはハンドドリップ。カフェでも家でもいちばん出会いやすく、基準の味をつかみやすい淹れ方です。
ハンドドリップの基本手順
用意するもの:ドリッパー、ペーパーフィルター、サーバー(またはマグカップ)、細口のケトル、コーヒー粉(中細挽き)
1杯分(約150ml)の目安で紹介します。
- お湯を沸かす 沸騰したら少し置いて、90℃前後に。ドリッパーとカップも先にお湯で温めておきます。
- フィルターに粉を入れる 粉は10〜12g(大さじ山盛り1杯くらい)。軽くゆすって表面を平らにします。
- 蒸らす 粉全体が湿るくらいの少量のお湯(20ml程度)を注ぎ、20〜30秒待ちます。粉がふっくら膨らんだら成功です。
- 数回に分けて注ぐ 中心から「の」の字を描くように、細くゆっくり注ぎます。2〜3回に分けて、合計150mlになるまで。
- 落ち切る前に外す 最後の一滴まで落とすと雑味が出やすいので、狙った量になったらドリッパーを外します。全体で2分半〜3分が目安です。
おいしく淹れる3つのコツ
味を調整したいときは、この3つを一つずつ変えてみるのが近道です。
粉の量
いちばん手軽に調整できるのが粉の量です。増やせば濃く、減らせば軽い味になります。「薄い」「濃すぎる」と感じたときは、まずここを変えてみましょう。
お湯の温度
92〜95℃くらいの高めのお湯で淹れると苦みとコクが、85℃前後の低めのお湯だと酸味と甘みが出やすくなります。目安として、深煎りの豆は低め、浅煎りの豆は高めの温度に合わせるとバランスがとりやすくなります。
抽出時間
時間をかけすぎると苦みや雑味が出やすく、短くするとあっさり軽い味に仕上がります。「えぐみがある」と感じたら短めに、「物足りない」と感じたら少し長めに調整してみてください。
一度に全部変えると、何が効いたのか分からなくなります。「今日は温度だけ変えてみる」くらいの気楽さで大丈夫です。
もうひとつ大事なのが豆の挽き目。細かいほど濃く、粗いほどすっきりします。(→ 豆の挽き目の記事へ内部リンク)
カフェで淹れ方を選んでみよう
家で淹れるのも楽しいけれど、プロが淹れる一杯はやっぱり別格。カフェによっては、豆だけでなく淹れ方まで選べるお店もあります。
- 同じ豆を「ハンドドリップ」と「フレンチプレス」で飲み比べる
- カウンター席で、バリスタが淹れる手元を眺める
- 「家で淹れるならどうしたらいいですか?」と聞いてみる
どこカフェでは「ハンドドリップ」のこだわり条件で、一杯ずつ丁寧に淹れてくれるお店を探せます。
まとめ
- 淹れ方は「濾す」「浸ける」「圧力をかける」で味の方向が決まる
- すっきりならハンドドリップ、濃厚ならフレンチプレス、ラテ派ならエスプレッソ
- 家で淹れるなら、粉の量・お湯の温度・時間を一つずつ変えて好みを探す
淹れ方を知ると、カフェのメニューの一行一行が少しずつ読めるようになります。
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